臨床推論
記事数:11 本
シリーズ:Red Flag
シリーズ:修士の臨床記録
- #1 各論 【修士の臨床記録Vol.1】10年前の私の「未熟なリフレクション(腰椎椎間関節痛)」を公開処刑する。〜なぜ、あの時治せなかったのか〜
腰椎椎間関節痛(疑い)の40代女性。当時は「関節が硬い=モビライゼーション」と思い込み、恐怖心という根本を見落としていた。指導官とのやり取りを公開し、「成熟した生命体モデル」で添削する。
- #2 各論 【修士の臨床記録 Vol.2】「痛いのは肘です」という言葉を鵜呑みにした私の末路。〜木を見て森を見ず〜
右肘内側の痛みを訴える高校球児(投手)。当時は前腕屈筋群へのマッサージばかり。しかし真犯人は「胸郭が回らない」投球フォームだった。肘は被害者、犯人はシステム。
- #3 各論 【修士の臨床記録 Vol.3】鼠径部痛に「腸腰筋リリース」を連発していた私の罪。〜そのマッサージが関節を壊す〜
股関節前面の詰まり感・痛みに対する安易な腸腰筋リリースは、大腿骨前方滑り症候群をさらに悪化させる。Sahrmann の MSI 理論で「硬さの正体」を読み解く。
- #4 各論 【修士の臨床記録 Vol.4】夜間痛で眠れない患者の肩を、無理やり回していた私の狂気。〜「熱意」が「凶器」に変わる時〜
炎症期の肩関節周囲炎に対する積極的可動域訓練は、治療ではなく拷問。病期(ステージ)の見極めと、防御性収縮と拘縮の鑑別を怠れば、若手の「熱意」は凶器になる。
- #5 各論 【修士の臨床記録 Vol.5】「軟骨がすり減っているから痛い」と信じて思考停止していた私。〜膝しか見ない罪〜
変形性膝関節症に対して、膝ばかり揉み、パテラセッティングを指導するだけの日々。しかし膝は「中間関節」の被害者。真犯人は股関節と足関節の運動連鎖エラーだった。
- #6 各論 【修士の臨床記録 Vol.6】「使いすぎ(Overuse)」という便利な言葉に逃げた私の罪。〜湿布を貼って休ませれば治ると思っていた〜
シンスプリントの高校球児を前に「走りすぎだから休ませましょう」の一点張り。しかし復帰すれば再発。真犯人は走りすぎではなく、足部の過回内と殿筋弱化による接地衝撃の集中だった。
- #7 各論 【修士の臨床記録 Vol.7】「足のしびれ=神経圧迫」と決めつけていた私の誤診。〜MRI画像を盲信した末路〜
MRIで L4/5 ヘルニアがあれば神経症状と決めつけ、牽引とスランプで苦戦。しかし神経学的所見は全陰性、本当の犯人は中・小殿筋のトリガーポイント関連痛だった。
- #8 各論 【修士の臨床記録 Vol.8】「筋力は戻ったのに、なぜ跛行が治らない?」〜患者の脳内に巣食う「恐怖」という亡霊〜
ACL 術後、ROM Full・MMT 5・炎症所見なし。それでも残る不自然な跛行。戦っているのは重力ではなく「記憶」。筋トレではなく脳への安全の上書きが必要だった。
- #9 各論 【修士の臨床記録 Vol.9】切れている腱板にゴムチューブを持たせていた私の愚行。〜その「カフトレ」が関節を破壊する〜
腱板断裂=インナーマッスルトレーニング、の条件反射。しかし求心位が破綻した状態でチューブを引けば、三角筋が勝ち骨頭が上方へ逃げ、残存腱板を削る「ヤスリがけ」になる。