月3万円のホームページリース、契約する前に
2026/7/8 / 更新:2026/8/1
この記事で分かること
読了時間:約 6 分
- ✓ 開業直後に営業が来る「HPリース契約」は月2〜3万×5年縛りが相場。原則、途中解約できない
- ✓ ホームページ・24時間WEB予約・顧客カルテ・売上分析まで、AIへの日本語の指示だけで自作できた実例と実績数字
- ✓ 正直な注意点も書く——根気は要る、決済や大量の個人情報を扱うものはエンジニアに相談、契約済みリースは解約できない
開業届を出すと、不思議なくらい正確に営業電話がかかってくる。中でも定番なのが、ホームページ制作のリース契約だ。月2〜3万円、契約期間は5年。総額にすると100万円を超える。そしてリース契約は、原則として途中解約ができない。
先に結論を書く。2026年に開業するセラピストに、この契約はもういらない。ホームページも、予約システムも、顧客管理も、AIに日本語で指示するだけで作れるからだ。
これは想像で書いていない。私のサロンのホームページ、24時間のWEB予約、顧客カルテ、売上分析——全部、AI(私はClaude Codeを使っている)との会話だけで作ったものだ。プログラマーを雇ったことは一度もない。そして私自身、プログラミングの専門教育を受けたことはない。
自作したもので、実際に何が回っているか
具体的に並べる。今うちのサロンで動いているのは、こういうものだ。
ホームページは自作で、サーバー代は0円(Cloudflareの無料枠)。かかっているのはドメイン代の年1,500円程度だけ。予約は24時間WEB受付で、お客様には確認メールが自動で届き、前日にはリマインドメールも自動で飛ぶ。私のGoogleカレンダーにも勝手に入る。もともとはWordPressの予約プラグイン(Booking Package)を使っていたが、そこから自作システムに乗り換えた。
顧客管理は、カルテ・来院履歴・回数券の残数・月ごとの売上分析まで一つの画面で見られる。開業からの予約履歴もカルテも、移行してこの自作システムに載せてある。おもちゃではなく、サロンの実務を支えている本体だ。
作り方は、拍子抜けするほど地味だ。「予約が入ったら確認メールを送って」「顧客ページに回数券の残数を出して」と、日本語で指示する。すると数分でコードが書かれ、動くものが出てくる。気に入らなければ「もっとこうして」と言い直す。それだけである。
今日も昼休みに「顧客ページから、その人宛のフォローアップメールを開けるボタンをつけて」と指示して、30分後には本番で動いていた。業者に頼めば見積もりから納品まで何週間かかったか分からない仕事が、会話ひとつで終わる。
それでも正直に書いておきたい注意点
いいことばかり書くとリース営業と同じになるので、引っかかった点も書く。
まず、根気は要る。一発で完璧なものは出てこない。動かない・思っていたのと違う、を「ここがこう違う」と言葉にして直させる往復が必ずある。私の感覚では、これは新人に仕事を教える感覚に近い。教えるのが面倒な日もあるが、教えたことは資産として残る。
次に、何でも自作していいわけではない。クレジットカード決済そのものや、大量の個人情報を預かる本格的な会員システムのような「漏れたら致命傷」の領域は、私は今も専門家に相談する前提にしている。個人サロンの予約と顧客管理の範囲なら十分自作できる、というのが4年やった実感だ。
最後に、すでにリース契約をしてしまった人へ。リースは原則解約できないので、慌てて二重投資をする必要はない。満了までの間に、AIで自分のホームページを少しずつ作って引っ越しの準備をしておく——それが一番損の少ない道筋だと思う。
固定費の差は、そのまま生存率の差になる
開業初期の実感として、毎月出ていく固定費は精神をじわじわ削る。私は開業当初、大手予約サイトに月6.6万円を払っていた時期があるが、効果は薄く、やめた。もしそこにHPリースの月3万円が乗っていたらと思うと、正直ぞっとする。
月3万円は、年36万円。5年で180万円だ。並べてみると、こうなる。
| 持ち方 | 5年間の総額 | 払い終わり |
|---|---|---|
| リース(月3万円×5年) | 約180万円 | なし。更新すればさらに続く |
| 買い切りで制作を頼む | 制作費18〜28万円程度+ドメイン代(年1,500円ほど) | ある。払ったら自分のもの |
| AIで自作 | ドメイン代+AIの定額プラン料金のみ | 毎月の支払いはAIの利用料だけ。やめても HP は残る |
同じ「ホームページを持つ」でも、5年でこれだけ違う。浮いたお金は、施術の学びにも、広告の実験にも、生活防衛資金にも回せる。
営業の電話は、あなたが「作れない」ことを前提にしてくる。その前提は、もう崩れている。契約書にサインする前に、一度AIに「整体院のホームページを作って」と言ってみてほしい。たぶん、その日のうちに答えが出る。
それでも契約を検討するなら、サインする前にこの5つを確認してほしい
事情があってリースや月額の契約を検討する人もいると思う。その場合も、契約書のこの5点だけは、その場で確認してほしい。
- 契約期間と総額。月額×支払い回数を、その場で電卓に入れる(5年なら60回)
- 中途解約の条項と違約金。「原則できない」前提で読む
- 自動更新の条項。満了の何ヶ月前までに解約通知が必要か——ここを見逃すと、5年の次がまた始まる
- ドメインの名義。あなた名義か、業者名義か。業者名義だと、解約したときに URL=ネット上の住所ごと失う
- 解約・満了後、ホームページの文章・写真・データがどうなるか
そして、この5つを質問したときの相手の反応が、いちばんの判断材料になる。誠実な業者は全部すぐ答える。言葉を濁したり、「細かいことはいいじゃないですか」と流したりする相手と、5年の契約を結んではいけない。
「それでも、自分で作るのは無理そうだ」と思った人へ
ここまで読んで、それでも「自分には無理だ」と思った人もいると思う。それは普通の反応だし、恥じることでもない。私も最初の1本を動かすまでに何度も詰まったし、いまでも詰まる。
ただ、その場合でも「月3万円を5年払う」以外の道はある。人に作ってもらうとしても、買い切りにすればいい。リースと買い切りの差は、作る人が誰かではなく、払い終わりがあるかどうかだ。
私は自分の院のサイトも、いまこれを書いているアカデミーのサイトも、全部自分で作って自分で運用している。同じものを、月額なしで持つことはできる。
▶ 月額0円で持てる、整体院・サロンのホームページ(買い切り・18万円〜)
追記:この仕組みを、自分の院でも
この記事で書いたようなホームページ・予約・顧客管理の自作、そして経理やSNSの自動化を、整体院・サロンのオーナーさんに直接お伝えするサービスを始めた。私の店で毎日動いている実物を見ながら、あなたの院のどこから手を付けるべきかを一緒に整理する。リース契約書にサインする前の相談相手としても使ってほしい。
▶ 整体院・サロンのAI導入支援(オンライン相談・全国対応)
実物を、見にきませんか(無料・30分)
とはいえ、文章と写真だけでは「本当かな」で終わると思う。私が逆の立場でもそう思う。
だから、実際に動いているところを見てもらう場をつくった。名古屋市守山区の私の院で、30分。ホームページも、予約の確定メールも、毎朝6時に届く売上レポートも、その場でパソコンを開いて動かして見せる。
売り込みはしない。そのかわり、帰るときには「あなたの院で最初に手を付けるべきこと」が1つ決まっている状態にする。同じ整体院をやっている者同士、他院の裏側を見る機会はあまりないと思うので、それだけでも持ち帰るものはあるはずだ。
遠方の方は、オンラインでも同じ話ができる。
よくある質問
Q. すでにリース契約中です。途中で解約できますか?
A. 契約によりますが、リース契約は原則として中途解約できないものが多く、解約できる場合も残り期間分の一括支払いを求められるのが一般的です。まず契約書で期間と解約条項を確認してください。慌てて違約金を払うより、満了の時期に合わせて次の準備を進めるほうが、損は出ません。
Q. 自作する時間がない場合は、どうすればいいですか?
A. 買い切り型で作ってもらう選択肢があります。リースと買い切りの違いは、作る人が誰かではなく、払い終わりがあるかどうかです。制作を頼んでも、払い終わったあとは自分のものになり、毎月の支払いは残りません。
Q. 無料のホームページ作成サービスでは、だめですか?
A. 用途によっては十分です。ただし無料プランには、広告が表示される・独自ドメインが使えないなどの制限があります。チラシや紹介で知った方が屋号で検索して確認する、という使われ方を考えると、独自ドメインのシンプルな1ページのほうが信頼につながると感じています。
Q. AIで作ったホームページだと、集客力が弱くなりませんか?
A. 集客力を決めるのは、誰が(何で)作ったかではなく、何が書いてあるかです。検索エンジンもAI検索も、読んでいるのは中身の文章で、制作ツールがAIか業者かは見ていません。私の自作ホームページは、地域名や症状の記事を少しずつ書きためて140本以上になり、検索から新規のお客様が来ています。ただし正直に言うと、どんな作り方でも、公開した瞬間から集客できるホームページはありません。検索で育つまでには時間がかかるので、その間はチラシなど速く効く媒体で補う二段構えが現実的です。逆に言えば、月3万円のリースにしても、この時間は短縮されません。
Q. 契約してしまいました。クーリングオフはできますか?
A. 期待しないほうがいいです。クーリングオフは消費者を守る制度なので、開業届を出した事業者として結んだ契約には、原則として適用されません。まずやるべきことは、契約書で解約条項と自動更新の通知期限を確認すること。判断に迷う内容なら、商工会や弁護士、国民生活センターの窓口に契約書を持って相談してください。
Q. 営業電話は、どう断ればいいですか?
A. 「必要になったら、こちらから連絡します」で切って構いません。今日中なら安くなる、枠が残りわずか——判断を急がせるのは営業の設計です。その場で決めない、と自分に決めておくことが、いちばんの防御になります。私の店にも営業は毎日来ますが、この一言だけで済んでいます。